サーフェイサー

表面を均一にする塗料
「サーフェイサー」を検索すると、ホビー用塗料としての「サーフェイサー」が多くヒットします。プラモデル本体の塗装を行う前に施す下地塗料のことで、略して「サフ」とも呼ばれます。目的はプラモデル本体の凸凹や傷を均(なら)すこと。外壁などの塗装においても基本的な役割は同じですが、塗装業者は下地の状態や素材などによってプライマー、シーラー、フィラー、サーフェイサーを使い分けています。今回は外壁などの塗装に使用されるサーフェイサーについて解説します。

サーフェイサーと他の下地塗料を比較

サーフェイサーを理解するには、プライマー、シーラー、フィラーとの違いについて解説します。実際には複数の塗料の特徴を兼ね備えた製品もあるため、ここでは基本的な役割を中心に解説します。

サーフェイサー
英語の「surface(表面)」が語源。外壁塗装などに用いられるサーフェイサーは正確には下塗り材ではなく、中塗り材に当たる塗料です。まずプライマーなどを塗り、サーフェイサーを塗装するのはその後になります。後述するように下地の凸凹やひび割れを覆い隠すのがプライマーなどの役割ですが、下塗り後も残ってしまった不具合をカバーして平滑にし、仕上げ塗装(上塗り)のレベルを引き上げるのがサーフェイサーの役割です。特に劣化が激しい古い下地材によく使用されます。現在では下塗りを必要としないものや、プライマーの役割も兼ねる「プラサフ」も存在します。
サーフェイサーは「シーラーとフィラーのいいとこ取りをしたもの」と呼ばれることもあり、下地処理の工程を減らせるため、多くの外壁塗装業者が使用しています。
プライマー
英語の「primary(最初の、基礎の)」が語源。プライマーという言葉は外壁塗装で最初に塗るもの、つまり下塗り全般を指します。その意味では後述するシーラーもプライマーであり、実際にあまり区別することなく使われていたりもするのですが、一般的には金属のようなツルツルした下地に使われるものがプライマーと呼ばれます。プライマーを塗ると、下地材と上塗り材の密着性を高めることができます(接着性プライマー)。他に防錆プライマー、浸透性プライマー、伝導性プライマーなど各種ありますが、ここでは割愛します。
シーラー
英語の「seal(塞ぐ)」が語源。外壁の素材には塗料を吸収するものがあり、色ムラの原因となります。シーラーは上塗り塗料の吸い込みを防ぐと同時に塗装面の密着性を高める塗料です。シーラーにも浸透性シーラー、ヤニ止めシーラー、カチオン系シーラーなどの種類があります。
フィラー
英語で「filler」。「埋めるもの」「充填材」という意味です。フィラーはヘアークラックや凸凹がある場合に塗装面を平滑にする塗料であり、微弾性フィラー、カチオンフィラーなどの種類があります。

自動車塗装におけるサーフェイサー

自動車塗装においてもプライマーとサーフェイサーが下塗りに使用されます。役割は外壁塗装などの場合とほぼ同じですが、プラサフの登場によって純粋なサーフェイサーの出番は少なくなっているとか。ただし、プラサフは鉄部に対してしか密着性を発揮しないため、プラスチックやアルミ、ステンレスなどを塗装する際にはプラサフであっても専用のプライマーが必要となり、プラサフはサーフェイサーの役割を担うことになります。

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