目荒らし

ツルツル面をザラザラにする工程
外壁塗装や屋根塗装などの作業工程には、ツルツルした塗装面にわざと細かい傷を付ける「目荒らし」という下地処理の作業があります。目荒らしは「足付け」とも呼ばれ、「ケレン」の一種とされています。ただし、ケレン自体に明確な定義はなく、作業の種類によってさまざまな定義がなされています。外壁塗装や屋根塗装においては1種~4種ケレンの区分があり、目荒らしは4種ケレンに含まれるものになります。
  1. 1種ケレン:剥離剤やショットブラストなどを使い、サビなどを完全に除去。下地だけの状態にする
  2. 2種ケレン:電気工具や金ブラシなどを使い、旧塗膜やサビをきれいに落とす
  3. 3種ケレン:電動ヤスリや金ブラシなどを使い、活膜を残して浮いている塗膜やサビを除去する
  4. 4種ケレン:サンドペーパーなどを使い、表面についている汚れなどを手動で落とす

実は、目荒らしという言葉がよく使われるのはコンクリート施工の工程においてです。モルタルなどと馴染みやすくなるように、コンクリートの表面を粗く加工します。この目荒らし施工が適切に行われていないと、ビルからモルタル塊や外壁タイルが落下する場合があります。
塗装においても、ツルツルした表面をザラザラに加工する工程を目荒らしと呼びます。汚れの除去作業とは別に、塗膜の接着力を高めることを意図して行われます。表面がザラザラになっていると、塗料がくぼみに入り込んで、塗膜を強固に密着させることができるのです。

目荒らしは見えなくなる重要な工程
外壁塗装などで目荒らしを行う場合はサンドペーパー(紙やすり)を用いて、塗装面がザラザラになるように手作業で細かい傷をつけていきます。あくまで細かい傷なので、塗装が終わったあとはどの程度目荒らしが施されたのかはわからなくなります。
目荒らしは最終的に見えなくなる工程ですが、目荒らしをしないという選択肢はありません。優良な業者が必要と判断した場合は、必ず行われるのが目荒らしという工程です。先に述べたように、目荒らしには塗料の食い付きをよくして流れにくくし、塗装面の付着力を強化する効果があります。逆に言えば、必要な目荒らしを行わなかった場合は、以下のようなデメリットが生じてしまいます。
  • 塗料が流れやすい
  • 塗装面が剝がれやすい

先に述べたように目荒らしを行ったかどうかは塗装後にはわからなくなりますが、塗膜が劣化してきたタイミングで塗膜剥離が起こった場合、剥き出しになった表面を観察すると細かい傷=目荒らしが見られないことがあります。きちんと処理された塗装面であれば、変色・退色やチョーキング(白亜化)が見られる程度の劣化で塗膜剥離が起こることはありませんので、不良施工の疑いがあります。
このように、目荒らしは重要な工程の1つですが、すぐには確認できない工程でもあり、悪徳業者に手を抜かれてもなかなか気づくことができません。業者選びは慎重に行い、実績・実力のある業者を選ぶようにしましょう。

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