幕板

「家の装飾ベルト」のような部材
幕板とは、外壁などに設置される横長の板のことです。主に境界を示す役割を担っており、住宅の外壁では1階と2階を区切る仕切りとして取り付けられます。他に帯・帯板、胴差し・中間胴差しなどと呼ばれることもあります。家のデザインによっては、ベルトのようにも見える部材です。ちなみに木造建築には胴差しという部材がありますが、これは1階の柱と2階の柱の間をつなぐ横架材のことで、2階の床をつくる役割を果たします。一方、幕板は装飾目的で設置されるものであり、木造建築の胴差しとは役割が異なります。

様々な幕板

外壁の1階と2階を区切る仕切りとしての幕板を紹介しましたが、実は他にも「幕板」と呼ばれる部材があります。

  • 鴨居の上の横板
  • ダイニングテーブルなどの足の上部に取り付けられた横板
  • 室内で、家具(天井戸や棚など)と天井・床の隙間を埋める横板
  • 瓦屋根の縁の部分に取り付ける横板 など

こうして見ると、どの幕板も横に長く幕のように取り付けた板、「横長の板」という点が共通しているようです。例えば会議室などで使われる長机には足元を隠すための横板が取り付けられているものがありますが、これも幕板と呼ばれていることがあります。 ただし、外壁に取り付ける装飾用の幕板には、縦に取り付けられるものも存在します。縦の幕板が設置されたお家は、かなり個性的なたたずまいになるのではないでしょうか。

デザインのアクセントとしての幕板
外壁材の幕板は装飾目的で取り付けられるものなので、住宅のデザインに合わせて多彩な色で塗られ、また材質も外壁材と同じもの、異なるものなど、様々な種類があります。 明るい色の外壁に一本黒っぽい幕板が入っていれば、引き締まった印象を与えます。ツートンカラーの住宅であれば、色の境界線を幕板で分けることでアクセントにもなります。 素材としては外壁材と同じ材質の場合が多く、窯業系サイディングであれば窯業系のものが使われますが、繊維混入セメント珪酸カルシウムを基材に使ったものや、アルミなどの金属製のものもあります。
メンテナンスの盲点になることも
外壁塗装においては、幕板は劣化しやすい部材として知られています。単なる装飾部材なので、基本的には塗装し直せばよいのですが、幕板は風雨の影響を受けやすい部材です。外壁に貼り付けられるので、出っ張っている分、水分が溜まりやすくなっています。特に外壁材より寿命が短い素材のものを使用していると、劣化症状が外壁より早く現れます。 補修する際は劣化の度合に応じて、
  • ケレン作業→塗装
  • パテ補修→塗装
  • 板の交換
などの工事が必要になります。幕板が全体的に傷んでいる場合は、上から金属板で覆ってしまう板金巻き工事という選択肢もあります。雨水が中の幕板に触れなくなるので、メンテナンスの手間を減らしたい人にもおすすめです。
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