霧除け

庇の別名
窓などの開口部の上に取り付けられる小さな屋根を庇(ひさし)と呼びます。「霧除け(きりよけ)」という名称はあまり聞いたことがない、という人がいるかもしれませんが、霧除けは庇の別名です。霧除け庇・まゆ庇・腕木庇などと呼ばれることもあります。名前の由来は、「霧や小雨くらいの雨を除けることができる」からだとか。つまり、大雨では役に立たない小さな庇ということなのですが、意外にも住宅において重要な役割を果たす部材となっています。最近ではアルミなどでできたスタイリッシュな製品も登場しており、デザインのアクセントとしても役立ちます。
水による劣化を抑えることができる
霧除けの重要な役割は、窓の上などに設置されることによって雨などの吹き込みを防ぐことにあります。最初から設置されている家に住んでいるとあまりありがたみを感じないかもしれませんが、デザイン性や狭小地の都合などで霧除けがない家に移り住み、そこで霧除けの便利さを初めて実感した、という話もあるようです。
水は人間にとって不可欠な物質ですが、建物を劣化させる厄介な存在でもあります。もちろん建物の外装は塗装などで守られていますが、わずかでも隙間があれば水はそこから浸入し、木材などを腐らせます。霧除けで雨がかからないようにすることは、開口部付近からの浸水を予防することに役立ちます。
小雨程度であれば霧除けが雨を防いでくれるので、窓を開けておけることもメリットです。特に梅雨の長雨の時期に窓を開けておくことは、換気面でも精神面でも快適な生活に貢献します。また、晴れた日は直射日光を防いでくれるので、夏には室内温度の上昇を抑えることができます。
外観の維持にも役立つ
住宅の窓の下などに黒っぽい縦筋がついているのを見たことがないでしょうか。あれは雨だれ(雨筋)と呼ばれる汚れです。外壁に付いた汚れや空気中のゴミなどは雨に混ざって壁を伝い落ちるのですが、乾燥するときに汚れが残ることで雨だれが発生します。霧除けがない住宅では窓枠の下などに雨だれができやすくなるのですが、霧除けがあれば雨がかかりにくくなるので、雨だれを防ぎ、きれいな外観を保つことができます。
霧除けのデメリット
霧除けのデメリットは、部材が増えることもあり、トラブルが発生しやすくなることです。霧除けは小さく、屋根ほどの勾配はないのが普通なので、排水性は高くありません。台風や雪の重みで破損することもありますし、霧除けと外壁の取り合い部分はひび割れができやすいので、雨漏りの原因となる場合もあります。霧除けからの雨漏りは外壁と内壁の間を伝うので、なかなか気づきにくいものです。サッシの周辺がジメジメするなど、異常を察知する方法がないわけではありませんが、気づいたときには壁の中がボロボロになっている危険性があります。したがって、早めに補修を施し、霧除けを再塗装したり、必要であればカバー工法で一新するなど、定期的にメンテナンスすることが一番の予防策になります。
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