上塗り

上塗りは塗装の最終工程
塗装における上塗りとは、塗料を最後に塗る工程、あるいは塗られる塗料のことです。つまり、上塗りは最終的に人目に触れる部分ということになります。人目に触れるということは、見た目が美しいことが必須条件。しかし、外観を整えることだけが上塗りの役割ではありません。上塗りの役割としては、次のようなものが挙げられます。
  • 中塗りのムラや気泡を覆い隠す
  • 風雨や汚れ、紫外線から外壁などを守る
  • 耐久性を向上させる
  • 塗装表面に均一性や光沢感を持たせる
イメージとしては、一個の工業製品のような完成度を実現するための塗装が上塗り、といったところでしょうか。また、上塗り塗料には遮熱性に優れたもの、耐久性に優れたものなどがあります。上塗り塗料のチョイスによって、好みの機能を追加することができます。
上塗り塗料の種類
上塗り塗料はたくさんの製品が市販されていますが、分類すると主に以下の4種類に分けられます。
  1. アクリル樹脂塗料
  2. ウレタン樹脂塗料
  3. シリコン樹脂塗料
  4. フッ素樹脂塗料
耐久年数はアクリル(約5~6年)、ウレタン(約8~10年)、シリコン(約10~12年)、フッ素(約15~20年)の順に長くなっています。
アクリル樹脂塗料は最も安い上塗り塗料ですが、紫外線に弱くひび割れしやすいため、耐久年数は短くなっています。ただし、最近では高性能なアクリル樹脂塗料も登場しているため、安価で耐久性が低いというイメージは薄れつつあります。
ウレタン樹脂塗料は屋根・外壁の塗り替え用として最も普及していた塗料です。近年では「アクリルウレタン塗料」が性能・仕上がり・耐候性に優れるということで注目を集めています。
シリコン樹脂塗料はコストパフォーマンスが優れているため、屋根・外壁の塗り替え用として現在最も普及している塗料です。
フッ素樹脂塗料は最も耐久性に優れた塗料と言えますが、それだけに高価。滅多に塗り替えることのないビルなどの塗装に使用されることが多く、住宅ではあまり使われていません。
他によく用いられるものとしては、アルキド樹脂塗料があります。アルキド樹脂塗料はいわゆるペンキと呼ばれる塗料です。DIYでは主流の塗料ですが、耐久年数が約3~5年と短いので、屋根や外壁で使用されることは少なくなっています。
なお、塗料は使われる希釈材により溶剤型・水性型・2液型などに分類することもできます。
塗装では乾燥時間が重要
上塗り塗装に限らず、塗装工事において重要なのが乾燥時間です。通常、塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回に分けて行われますが、それぞれの塗りは乾燥することで完成します。中塗りは乾燥した下塗りの上に、上塗りは中塗りの上に塗ることで最高の性能を発揮します。
乾燥時間は塗料ごとに決まっています。接着剤に例えるなら、十分に硬化するまで固定しておかないといけないのと同じこと。塗料も十分に乾燥させないと、「膨れ」や「剝がれ」につながる恐れがあります。
一般的な外壁塗料では、乾燥時間は4時間ほどのものが多くなっています。つまり、下塗り・中塗りだけで乾燥に8時間はかかるということ。実際には塗料の種類や季節、気候などによって必要な乾燥時間は変わってきますが、もし1日で下塗りから上塗りまで仕上げるような見積りを出してくる業者がいたら、要注意です。塗装の品質を犠牲にして安さをアピールしている可能性がありますし、施工知識がなく乾燥時間を守っていないのだとしたら、塗装のプロではないということになります。できるだけ施工前にチェックして、必要であれば他の業者を検討した方がよいでしょう。
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