ウレタン防水

防水材料の一種
ウレタン防水は、建築や工業用途において広く使用される防水材料の一種です。液体状のウレタン樹脂を塗り付けることで、ゴム状で弾性のある防水膜を形成します。手作業で仕上げる工法のため、複雑な形状をした塗面にも対応できます。
新築・リフォームともに人気のある防水対策であり、屋上(陸屋根)、ベランダ・バルコニー、スレート屋根、駐車場など、幅広い場所で使用されています。
建物には細かな隙間があり、水の浸入を許せば劣化を早めてしまいます。ウレタン防水は乾燥するとウレタン樹脂が硬化し、隙間やジョイントを埋めることで防水性を高めます。
ウレタン防水のメリット・デメリット
ウレタン防水のメリットは次のとおりです。
  • 重ね塗りが可能なため、廃材が出にくい
  • 複雑な場所でも継ぎ目のない防水層が形成できる
  • 軽量で建物に負担をかけにくい
  • コストを抑えることができ、工期も短縮可能
一般住宅に施工される防水工事には他にFRP防水、シート防水がありますが、ウレタン防水は最もコストパフォーマンスがよい防水工法です。また、ウレタン防水は伸縮性が高く、別名ポリウレタンとも呼ばれます。柔軟性、耐衝撃性、防音性なども高く、洋服や自動車のバンパー、接着剤などにも利用されており、ひび割れしにくい防水層を形成します。
一方、デメリットもあります。
  • 手作業で施工されるため、均一性を保つのが難しい
  • 施工中に雨に降られると硬化不良を起こすことがある
  • 定期的にトップコートの塗り替えをしなければならない(一般的には5年)
つまり、仕上がりは職人の腕次第。また、雨が降っている間は施工できません。
ウレタン防水の劣化のサイン
ウレタン防水の劣化症状としては、次のようなものが挙げられます。
  • チョーキング現象
  • ひび割れや剥がれ
  • 減耗(雨・風・紫外線などによって厚さが減少する症状)
  • 浮きや膨れ
  • 亀裂や破断
チョーキング現象は一般的な塗装だけでなく、ウレタン防水でも起こります。防水材料が経年劣化によって粉状になり、塗膜からは光沢が失われます。この状態ではウレタン防水の防水性能が低下しているので、早めに補修する必要があります。
劣化への対処法
チョーキング現象や減耗の段階であればトップコートの再塗装で対処できることもありますが、ひび割れや剥がれなど、劣化が深刻な場合は再施工が必要になってきます。防水層の浮き・膨れの場合は、通気緩衝工法(防水層の下に通気層を設けることで湿気や熱を逃がす)が有効です。
下地が傷んでいる場合は、適切な補修が必要となります。防水層に限りませんが、塗装で下地の損傷を完全にカバーすることはできません。ウレタン防水の前に下地を万全な状態にしておくことが肝要です。
そして、最も大事なのは定期的なメンテナンス。適切な周期で点検にや補修を行うことでウレタン防水の劣化スピードを遅らせることができます。不具合への対処も早くなるので、定期的なメンテナンスは全体的なコストパフォーマンスを高めてくれると言えるでしょう。
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