足場

安全かつ効率的に高所作業を行う
「足場」とは、足を掛ける所、足がかり、あるいは足元の具合(足場が良い、悪い)など、一般的にも使われる言葉です。しかし、建築現場においては「作業者を作業箇所に接近させて作業させるために設ける仮設の足場」「建築工事や解体工事をする場合に周囲に組み上げられる構築物」など、作業に特化した機能が備わったものを指します。
使用する目的は、安全性と作業効率を確保すること。特に高所作業では、安全で丈夫な足場はなくてはならない存在です。また、足場に養生(ネットなど)を施すことで、飛散物や落下物の抑止、騒音の防止を行うことができます。
ピラミッドの時代から続く足場の歴史
足場の起源は定かではありませんが、その歴史は古く、古代エジプトのピラミッド建築現場では足場が使用されていたと言われています。 日本では木材が豊富だったため、丸太の足場が長く使われていました。1900年初頭には、海外では木材から鋼製の足場へと主流が移り変わっていきましたが、日本では鋼管は滑るなどの理由からあまり使われず、丸太足場が現役であり続けました。 しかし、戦後は森林保護の観点から鋼管足場の研究が進み、1954年には鋼製単管足場が登場。次第に鋼製足場が主流となっていきました。
足場の種類
現在では、次のように様々な足場が利用されています。
  1. 単管足場:鉄パイプを金具で接合し組み立てる足場。床板はないが狭い場所でも組み立てられる
  2. 単管ブラケット足場:単管足場にブラケットや床板を固定した足場。安定性が増し、安全性が高い
  3. くさび緊結式足場:くさびを打ち込むことで資材同士をつないで組み立てる。低層~中層の建築現場でよく使われる。ハンマー1本で組み立てることができる
  4. 枠組み足場:高強度で高所などの作業にも信頼が置ける足場。現在、最もスタンダードな足場と言える。大型の足場になるため設置スペースや搬入路など、使用の際は事前に十分な運用計画を立てることが求められる
  5. 吊り足場:上部から吊り下げることで足場を設置する。橋梁などで使われる
  6. 移動式足場(ローリング足場):移動しやすいようにキャスターが付いた足場。配管工事や設備工事などで使用されている
  7. 脚立足場:脚立の間に板を渡して作る仮設の足場。屋内の壁・天井などに対して作業を行う際に用いられる。脚立を支柱とすることで、棚足場も形成することができる
  8. 次世代足場:従来の規格を見直し、改善された足場の総称。平均身長が伸びた現代人に合わせた作業しやすい空間が確保できる。新技術により安全性も向上している。くさび緊結式足場や枠組み足場は今後この次世代足場に置き換わっていくと考えられる。
未来の足場
足場は建築物に合わせて設置されるため、時には特殊な足場が必要になります。巨大な円形パイプ状の鉄骨で構成された東京スカイツリーでは、「外周部特殊足場」が考案されました。超高層建築物から物が落下すれば、大惨事になることが予想されます。外周部特殊足場では箱状の足場ユニットを用意し、手すりやネット、養生シートに囲まれた中で安全に作業できる環境を実現しました。地上で柱材にユニットを取り付け、クレーンで挙上。その場での作業が終わったらユニットごと引き抜き次の作業に転用する、という工程でスカイツリーを完成させました。
一級塗装技能士が集う外壁塗装・屋根塗装専門店
【住宅塗装館|堀岡美装店】栃木県宇都宮市錦2-4-5ポケットオフィス錦Ⅱ E号室
メール お電話での無料相談はこちら 0120-1616-84